濃すぎる資料は時間のムダ?紙から働き方を変える【社内会議資料編】

ビジネスに欠かせない会議。そして会議には資料がつきものです。開始前、参加者人数分を印刷し会議室の机の上に配布しておく、そんな景色は想像できるかと思います。

会議資料の作成に全力を尽くす。聞こえはいいですが「全力で作った資料」が直接的に会社の利益を生み出すことはありません。会議資料作りに時間を割くのは、仕事のスピードを考えると決してプラスではないのです。会議のみならず業務効率化が見直されている今、過去のように資料作成担当者を置いておく必要はないでしょう。新しい時代のビジネススピードに遅れないためにも、社内会議資料の作成で意識しておきたいポイントを紹介します。

本当に資料は必要か。会議のあり方を見直そう

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なぜ行われるのか

会議資料を作るうえでまず意識したいのは、その会議の目的です。何のために行う会議なのかを理解しておけば、会議資料がなぜ必要なのか、いつまでに用意すればいいのか、資料にどういった情報が必要なのかわかります。

会議には必ず目的があり、目的がない会議はただの雑談です。会議は何らかの結果を達成するためのプロセスのひとつで、会議資料はそのためのツールのひとつにすぎません。外部の人に見せるものでなければ、見栄えの良さは最重要なものではありません。社内会議の資料においては必要最低限を満たしていればそれでOK。そう意識しておいてください。

目的から逆算する

会議資料に必要な要素は、会議の目的がハッキリしていれば自ずと導き出せるでしょう。会議が何かの決定をする場なのか、ただ意見を出せばいい場なのか、状況を報告するだけの場なのかなど、その目的は様々です。

何かを決定する会議であれば、決定するために必要な情報をわかりやすく。いくつかの案から選ぶのであれば、それぞれのメリットとデメリット、それを表す根拠の資料をまとめておけばいいでしょう。ただ意見を出せばいい会議であれば、資料を作る必要すらない場合もあります。事前に会議のスケジュールと目的、何を考えてきて欲しいかを共有するだけで準備OKというわけです。

全員の時間を浪費する場にならないように注意

会議は参加者全員の時間をそこに集中させるものです。たくさんの仕事を抱えている人に「この会議は無駄な時間だな」などと思われないようにしたいものです。目的を達成すること同時に“早く終わらせること”も、会議を行う上で大事なことです。

会議資料を作る際、どのような資料であれば、会議が早く終わるのか。作成担当者はそこも意識して会議資料の作成に取り組んでみてください。

社内会議資料を作り込む5つの理由

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社内会議資料を今まさに作っている人も、資料作成を部下に依頼している人も双方が考えるべきことが「資料を作り込む意味」です。もちろん完璧に整えられているに越したことはないですが、そこに長い時間をかける必要があるのかは常に意識しておきたいポイントです。社内会議資料を作り込む意味について考えてみましょう。大きくは以下のようなものが上がるのではないでしょうか。

①社外に出す資料も兼ねているため
②社外に出す資料を作るまでの若手社員の教育のため
③報告したという実績や、結論に至るまでのプロセスを残すため
④情報をわかりやすく整理し、会議参加者の理解を深めるため
⑤会議に参加しない関係者にも情報の共有を行うため

資料を作り込むメリットがあるのは①と②です。外に出す資料がよく出来たものがいいのはもちろん、教育面を考えれば妥協なくいいものを作ろうとするのは間違ってはいません。

対して、③、④、⑤のような社内の人にしか見せない場合は、細かいところにこだわり抜く必要はありません。資料があっさりとしたものだからといって、作成者が「サボっている」わけではなく、むしろ本来のやるべき仕事に力を注いでいると評価すべきかもしれません。

社内会議資料に見る、日本と海外の会議

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形式知と暗黙知。ビジネス文化の違い

海外企業と日本企業のビジネスの進め方や会議の場面を比較する場合に、よく登場する言葉が「形式知」「暗黙知」です。

海外企業は文章や数式、図表など、それを読めば誰にでも伝わる形式知を大切にします。グローバルに活躍する企業ほど、文化の違う人同士でビジネルを進めていかなければならないため、書類だけで全てわかるように作り上げるのです。形式知を突き詰めれば、全員が同じレベルの情報を共有できるようになるため、会社全体の底上げに役立ちます。「あの人がいないと仕事が進まない」といった状況を脱することができます。

対して日本企業は、説明するのは困難でも、やり取りをする相手とは通じ合える暗黙知でビジネスが進められています。デキる営業担当者が取引先の担当者の性格や、相手企業の文化を肌で理解していて、話しているだけで最適な提案を出せる。これこそが暗黙知です。空気を読む力が強いと言われる日本人ならではの部分です。暗黙知を突き詰めれば、他人との差別化が図れ、「あの人に任せれば大丈夫」という信頼につながります

どちらか一方に偏ればいいというものではなく、どちらも大切な要素ですが、企業として考えるならばまずは形式知の部分をしっかりと固めるべきです。特に、会議資料は全員が理解する必要があり、会議に無駄を省くためにも資料を見ただけで状況がわかるように作ることが大切です。

見た目にかける時間よりも、中身を素早く出すのが海外流

形式知を突き詰めるなら、派手なビジュアルで相手に訴えかける必要はありません。そのため、必要な文章と図表だけのシンプルな資料ができあがります。それを素早く作成するのが海外流です。余計なことを考えてアレコレと見た目にこだわるよりも、資料に必要な要素だけを入れて、早く出してしまうといいます。

上長に確認を依頼する場合も、早く出せばそれだけお互いに楽ですし、抜けがあれば追加も簡単です。作り込んだ完璧な資料を確認してもらって直しが入ったら、直すのも大変です。余計な情報を盛り込まないようにすれば、作るのも楽になって、確認も楽。お互いにハッピーになるためにも、資料はできるだけ簡潔にし、早く出して他の仕事をしましょう。

資料の作り方がそもそもわからないという人は、社内に蓄えられている以前の資料をテンプレートとして使用しましょう。まったく新しい資料を作る場合でも、インターネットを使えば、主な資料の雛形を簡単にダウンロードできるサイトなどもあります。自分で一から作り上げることに意味はありません。

ベストな会議は、始まる前に会議が終わっている

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事前に資料は共有しておく

作った資料を印刷しホッチキスで留め、会議の前に各人の机の上に並べておく。以前はこれが会議の一般的なスタイルでした。ここまで読んできた人はわかると思いますが、これは大変非効率です。まず当日の会議の時間にならないと、資料が全員に行き渡らないので、資料の内容を理解するところから会議が始まります。

資料を作り込みをやめ、早く作り上げれば、情報の事前共有が可能になります。会議の参加者は、自分の都合のいい時間に資料を読んで理解しておけばいいので、会議が始まったらすぐに結論に向かって話が進みます。これだけでも会議の効率に違いが生まれます。会議には「参加人数×時間」のコストがかかっていることを意識してください。資料は事前に、できれば2~3日前には参加者全員に共有しておきましょう。

共有も便利な方法で

紙の資料が好きな人もいるかもしれません。しかし参加者全員分に印刷して渡しに行くのはやはり非効率です。当日まで会社にいない人もいて、配布するのも一苦労という場合は特に大変です。資料の共有はデータで行うのが得策。メールやチャットツールでも簡単にファイルの共有ができますし、社内クラウドに保存しておいて、「各々ダウンロードしてください」とメッセージを送っておくだけでも十分です。作成者の負担は軽減され、参加者は自分のペースで仕事を進めながら資料の確認ができます。

共有のために大層なシステムを構築する必要はなく、オンラインストレージサービスの「Dropbox」は、パスワードを付けてデータ共有ができ、外部への流出も防げます。共有するデータが大きくなる場合は、大容量ファイルの共有も手軽なオンラインストレージサービスの「firestorage」や、大容量ファイル転送サービスの「宅ふぁいる便」なども便利です。

社内会議資料を見直し、生まれる価値

近年は社内会議のあり方を変えようという動きも活発化しています。社内会議資料を変えることは、会議自体を変えることにもつながります。今、グローバル競争を勝ち抜くために、ビシネスのスピード感は加速しています。

資料をきれいに作ることが良しとされていた時代は終わり、より早くより効率のいい資料作りが求められています。会議の無駄な時間を省き、社内生産性を上げる大切なツールのひとつ、社内会議資料の作成から、ビジネスの進め方を見直してみましょう。

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