効果的に活用して生産性倍増へ!紙から働き方を変える【日報編】

業種を問わず、日本の企業活動の現場ではなじみ深い「日報」。

しかし一方で、「記入が面倒」、「提出してもフィードバックがない」、「未提出者が多く、機能していない」など、運用面で現場から不評の声が聞かれるのも事実です。また作成に労力を要すると、労働時間が延びたり従業員のモチベーションが削がれたりし、ひいては生産性の低下につながりかねないという現状があるのもまた事実です。

その重要性を誰もが認識するところかもしれません。しかし、従来のフォーマットや運用方法で、本当に効果的に活用されているのでしょうか。言い換えれば、これまで普通だった「紙」形式での作成や、メール、エクセルといった提出方法では、日報が本来目的とする社内のコミュニケーション機能を果たしきれていないのかもしれません。

ここでは、日報に求められるコミュニケーションツールとしての役割を再確認した上で、従業員の働き方を変えうると近年脚光を浴びているクラウド化に重点をおき、会社の特性に応じたおすすめ日報システムをご紹介します。

日報を通して、業務の状況と人材の成長が“見える”

Nippou

日報とは、「1日の業務の報告書」です。日報に何を書くかといった項目やフォーマットは、多くの場合、会社や組織、チームごとに定められています。その日の行動・目標、実績・達成状況、問題点、改善策、所感などをわかりやすく書くことが基本です。

一般に「社内のコミュニケーションツール」とも評されている日報。その意義は大きく分けると次の2つです。

・業務の進捗状況の共有
・人材の成長の促進

まず1つめは、業務の進捗状況の共有。たとえば売上がどの程度向上しているのか、どんなプロジェクトがどのように進んでいるのか、仕事上で課題や問題が発生していないかといった業務の進捗状況を広くメンバーで共有するうえで、日報は重要な役割を果たします。

2つめは、人材の成長の促進です。日報の作成を通じてその日の言動を振り返り、翌日以降への仕事につなげることは、長期的な観点から作成者本人の成長の糧となります。また上司は日報を介して部下とコミュニケーションをとることで、部下を理解して成長に導くと共に、適切な助言などにより自らもマネジメント能力を向上させることが期待されます。

こういった日報の書式は会社によってさまざまです。手書きで所定の用紙に記入するのが最も伝統的な手法ですが、メールで提出したりエクセルのフォーマットに従って作成したりするケースもあれば、クラウド化に対応している会社もあるなど、多種多様な運用方法が存在します。

日報により期待される“タテヨコ”のコミュニケーション

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前項で、日報を「業務の効率化や個人の成長促進のためのコミュニケーションツール」と定義しました。それでは、日報を通じて期待される“コミュニケーション”とはそもそもどのようなものでしょうか。

まず「上司部下間のコミュニケーション」が挙げられます。日報は日々の行動を通じて、部下が目標達成にどの程度近づいているか、上司が常にチェックすることに意義があるもの。目標の達成率が良ければ、その要因を分析し、より高いレベルの成果を上げるために何が必要かを考え、更なる改善策を考えることができます。そして適切なアドバイスが実を結ぶためには、上司が現状を正確に認識していると共に、部下との絆を確固たるものに強めていることが理想です。日報のきちんとした提出と的確な指導助言は両者間の信頼関係を築くためにも不可欠といえます。

次に「部門内外間のコミュニケーション」が挙げられます。日報を通じて、メンバーそれぞれが相互の目標達成に関わり合いを持ち、積極的にフィードバックし合うことで、チームの一体感が高まっていきます。チームは、必ずしも同じ部署である必要はなく、むしろ他の部署のメンバーとも密な関係をもつことが有効です。さらに日報をチームで利用することで、近視眼的に業務に携わっていると見落としがちな様々な視点が取り入れられ、より高いレベルで目標達成ができるようになります。

なにより、自分の書いた日報がチームのメンバーに見られているという意識は、孤独感を和らげ、チーム内に連携意識と活気をもたらします。日報を書かない場合、自分の考えの殻に閉じこもりがちですが、それでは新しいアイデアが生まれても活かすのが難しくなります。チームのメンバーは、日報を通したコミュニケーションによって気づき、成長するものです。

このように、日報により生まれる“コミュニケーション”は、上司・部下間においては無論のこと、チーム全体の士気向上にも重要な役割を果たします。
しかし従来の紙の場合、日報に目を通す上司と提出する部下だけのやりとりとなり、情報が閉塞化する危険を伴うことが指摘されています。またメールやエクセルによる日報は、書くこと読むこと自体がストレスになりモチベーションの低下につながったり、報告内容がばらばらで上司にとっても把握しづらかったりといった声がよく聞かれます。

これらの理由から、2者間でとどまりがちな紙での提出ではなく、メールやエクセルを用いた、作成者にも読み手にも負担の大きい提出でもなく、日報のクラウド化を図る企業が近年増加しています。

より良いコミュニケーションは生産性を高める。日報のクラウド化

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なぜクラウド化が注目を集めるのでしょうか。前述した“コミュニケーション”を筆頭に、具体的にメリットを見ていきましょう。下記のとおり、単なる管理ツールとしてではなく、従業員の連携、労働意欲の向上を高め、ひいては生産性向上の起爆剤になりうる特性を備えていることが分かります。

・限られたメンバー間のみのやりとりにとどまらず、社内の知識やノウハウの共有、業務の成果や課題をアナウンスすることもでき、縦横無尽にコミュニケーションが広がる。

・「いいね」などソーシャル機能を持ったシステムも存在し、活用によりメンバー間で共感を醸成するのに役立つと共に、各人のモチベーション向上にもつながる。

・離れて目が届きにくい現場であっても、上司は部下の働きぶりを正確に掌握できる。また離れている部下自身も、日報を通じて会社と「つながっている」感覚を維持できる。

・上司が日報を読んだことがわかる既読マーク機能の活用により、メンバーはそれを前提に相談をしたり作業を効率的にすすめることができ、業務に無駄が生じない。

・これら日々の日報の蓄積を企業の資産として成長の武器にすることができる。

・検索性などデジタルの強みを持つ。この機能の活用により横断的、時系列でのデータ検索・集計・分析が可能になり、長期的な経営戦略を練るのにふさわしい。特に決裁権を持つ立場のリーダーは、デスクにいながらにして現場の状況を瞬時に把握し決断を下すことができる。また各従業員も常に過去と現状を比較できるため、日報を通じ、自らの成長や業績向上を意識した働き方ができる。

企業の特性別 おすすめ日報システム5選

System

一言でクラウド化といっても、企業によって、理想とする日報の内容も、これまでの日報の利用状況も異なります。ここでは企業のタイプ別に、望ましい日報システムを詳しくご紹介しましょう。

1.nipo

日報以外の機能が不要な企業には、日報に特化したサービスがおすすめ

<特徴>
・フォーマットが統一されており、形式が崩れる心配がなく、管理も簡単
・日報の内容を自動で集計するため、分析も手間いらず
・日報作成に必要な最小限の機能だけ搭載
・紙媒体で利用する際にも対応可能なように、印刷の美しい仕上がりにも配慮

2.サイボウズoffice

日報を含めた情報共有の必要性を感じている企業におすすめ

<特徴>
・中小企業シェアNo.1のグループウェアで、約60,000社が利用
・スケジュールや掲示板、ワークフローなど企業に必要なグループウェア基本機能をワンパッケージで利用可能
・目的に応じて見たい情報を検索可能(日付、部署、重要度など)

3.Sansan

営業支援・顧客管理システムで日報管理。営業職の割合が大きい企業におすすめ

<特徴>
・「名刺を企業の資産に変える」クラウド名刺管理サービスが提供
・名刺情報とセットで日報を記録可能(「コンタクト記録」)
・1日分の商談内容をメールで受け取れる
・他の営業支援・顧客管理システムと連携可能なので、日報と名刺情報や顧客情報の十分な活用が可能

4.Airy

社内SNSで日報管理するため、日報がほとんど定着していない企業におすすめ

<特徴>
・600社、80000人が利用する社内SNS
・LINEの兄弟会社にあたる企業が運営しているため、LINEに近いデザインで利用しやすい
・チャットと無料通話が利用可能
・企業向け、高度なセキュリティと利便性の両立を実現

5.スマレジ・タイムカード

今までパソコンを利用する機会の少なく、日報の管理を難しいと感じる企業におすすめ

<特徴>
・シフト作成や給与計算機能搭載の本格的な勤怠管理システム
・勤務時間と同じように、一日ごとに行った作業や出来事を入力し、日報を管理することが可能
・基本機能とタイムカード機能は完全無料

単なる管理ではなく、生産性や業務効率に大きく関わる日報

これまでともすれば「管理」のツールととらえられがちだった日報。クラウド化により、多数当事者間のコミュニケーションをもたらし、多くの社員が互いの報告内容を話題にできるオープンな環境が形成されます。その結果、日報を通じて個々人が仕事のやり甲斐を感じられるため自身の業績を上げる結果につながり、ひいては生産性向上や業務効率化など、社内全体に好影響をもたらすことが期待されます。

普段意識する機会がなくても、このように従業員のモチベーションや働き方を変え、社内の雰囲気を左右するだけの大きな力を持つ日報。
「自分の会社ではどのような日報を必要とするのか」「十分活用されているのか」、改めて見直してみてはいかがでしょうか。