タブレット?いや「これは、もはや、紙」。ソニー品川本社でデジタルペーパーを体験した!

生産性UP、経費削減、社員もラク。そんなうまい話が山盛りのデジタルツールがあるとの噂が飛び込んできました。そのツールとは、ソニーから発売されているデジタルペーパー DPT-S1。

ビジネスでは「うまい話には要注意」といいますが、これは日本を代表する企業、ソニーの商品。「要注意」ということは無いはず……。何はともあれ、デジタルペーパーを試してみなければ!

ということで、東京・品川のソニー株式会社へやってきました

ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社新規事業部門 DPS事業室事業企画課の関崎香良子さん(デジタルペーパー商品企画)と、ソニービジネスソリューション株式会社の営業部門 デジタルペーパー事業推進室 シニアセールスマネジャーの北島秀明さん(デジタルペーパーマーケティング担当)にお話を伺います。

―うまい話につられてやってきたのですが、デジタルペーパーとはそもそも一体どういう商品なのでしょうか。

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北島:ビジネスの現場では、ノートパソコンやタブレットなどのデジタルツールが普及しています。そうしたツールはさまざまな仕事を効率化し生産性を上げてきました。しかし、「手書きで資料に書き込みたい」という課題が残っていた。それを解決するために生まれたのがソニーのデジタルペーパーです。

―なるほど。「手書き」以外のうまい話は何でしょう?

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関崎:やはり軽さにはこだわり抜いています。358gなんですが、手に持たれた時に「ワオ!」と思われるようなものを目指しました。厚さも6.8mmと薄いですが、剛性を高める工夫もされています。

―オフィスで働く方のことを考えて作られているのがわかります。

関崎:はい。でも、室内で仕事する方だけが対象ではないんです。A4サイズとほぼ同寸の13.3型の画面なので、確かにオフィスでの利用にもピッタリなのですが、直射日光が差すような外でお仕事をなさっている社員を多く抱える企業にも多くご利用いただいています。

—外でですか!?

北島:デジタルペーパーは、電子ペーパーという画面を使っています。液晶と違って直射日光が差す場所でも画面への“映り込み”がなく、見やすいのです。電子ペーパーというだけあり紙と同じような体験ができるのです。

―すごいですね! デジタルペーパーを今スグにでも触りたいです……。

関崎 & 北島:ど、どうぞ(笑)

ソニーの細部へのこだわりが、書き始める前から明らかに

デジタルペーパーをいよいよ体験します。

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このペンを使ってデジタルペーパーに手書きで書き込めます。「あれ?ペン先の色が違うものが……」と思ったら、なんと“芯”が選べるとのこと。標準芯の他に「ほどよい抵抗感と硬筆の書き味が特長の替え芯」「ペンのようなねばりのある書き味と弾力性のある替え芯」が別売りのアクセサリーとしてあるそうです。

さらに硬筆の書き味を極めたいなら「デジタルペーパー専用フリクションシート」という別売りのアクセサリーも。まさに、ソニーの商品へのこだわりを垣間見た瞬間です。せっかくなので、硬筆の書き味を体験できる替芯と、フリクションシートをつけて体験してみます。

見た目の書き味はもちろん、書く“音”さえも紙!

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表示面の見た目があまりに紙のようなので、電源を入れるまえに試しにデジタルペーパーと7.9インチのタブレットを並べてみました。するとどうでしょう。画面が全く違うことがわかります。デジタルペーパーのほぼA4サイズの表示面は紙のようにただ真っ白。右側のタブレットには天井の映り込みがあります。やはり、デジタルペーパーはタブレットとは異なる商品なのです。

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電源を入れてみます。サンプルの文書を見てみると、スマホやタブレットなどの液晶画面と違い、間近で見てもまぶしくありません。「紙に印刷された文字と同じ」。そんな印象を受けます。

左端にマークが並んでいます。その1つにペンで触れると「手書き付箋メモ」なる表示が! これは気になります。デジタルペーパーへの初手書きはこの付箋で試してみました。

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ペンで触れて書き始めると、その書き味はまるで紙!想定外の書き心地につい興奮! 硬筆が紙の表面を動くときと、デジタルペーパーの表面をペンが動くときの抵抗感がとても似ているのです。

書き進めるとさらに驚きの体験が待ち受けていました。それは音。カリカリという音がかすかに聞こえます。記事でお伝えできないのが残念ですが、「デジタルペーパー専用フリクションシート」と「硬筆の書き味の替芯」がこの効果を生んでいます。

書いた後の「消す」「移動する」が超簡単!紙ではできないことを可能にし、上がる生産性!

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紙の帳票に手書きした文字を修正ペンで消す―。業務中に起こりがちな場面でもデジタルペーパーは活躍します。文字を消したい時はペンの脇、親指の部分のボタンを押しながら、消したい部分に触れてみると……。

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一点に触れただけで、一画分が消えました!これは、デジタルペーパーが筆順まで覚えているからできるワザです。もちろん、範囲を指定してまとめて消すことも可能。

手書きで帳票に記入する、メモを書くことがある職場では、修正ペンや修正テープを取り出してコリコリと文字を消す際のストレスが0に。時間も大幅に短縮されそうです。

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「消す」以外にも、さらに楽なこともあります。例えば、用紙の余白に手書きでメモしている途中で、書き込むスペースが少なくなって途方に暮れる。そんな時に、書いたものを移動するのもデジタルペーパーならお手の物なのです。移動させたい範囲を選択して……

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表示されたメニューの「切り取り」を選択して、移動させたいところまでペンをすべらせると移動できます。あとは確定ボタンを押します。

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移動できました! 「手書きのメモを移動」という行為は紙では真似できません。ノートやメモ帳を使っていて誰もが経験する「もう書くスペースがない!」を解決できます。これは便利です。

自由にアイデアを出す、企画のデッサンを行う、または資料の余白にメモを書く、そんな時は紙にペンで書き込むケースがあるかと思います。デジタルペーパーでは、「書く、消す、移動させる」が自由自在にできることで、従来の手書きの作業におけるストレスがなくなり、これらの業務での生産性をあげることができるのです。

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また、当然ながら、大量の紙資料を外回りで持ち歩く苦労もゼロにするのがデジタルペーパーです。右のような大量の紙資料をバッグに入れて外回りをすると大変です。

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デジタルペーパーなら、もちろん本体重量358gだけで済みます。

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ところで358gってどれぐらいの重さでしょうか。ソニーによると、60枚綴りのA4ノートより軽いとのこと。

さらに重さのイメージがつきやすいように家庭用のマヨネーズを測ってみると、容器込みで372gでした。マヨネーズ、重い! デジタルペーパー、軽い!

司法書士は経費節減、医科大准教授は生産性向上、訪問看護では社員がラクに。90%経費節減も!

ビジネスでの利点もたくさんあるそうです。「経費削減・生産性UP・社員もラク」の3つの効果に沿って簡単にご紹介します。

まずは、経費節減の例。大阪にある司法書士事務所のケースです。当番制で行われている司法書士会の電話相談において、独自の相談票をノートテンプレートとしてデジタルペーパーに入れているそうです。

写真はイメージです

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次々と電話がかかってきても、そのたび新たな相談票を開き、必要事項を書き込めるのでストレスなし。机の上も散らからず大助かり。相談票を紙で用意し、保管するコストもゼロ。大幅な経費節減が実現したそうです。

各企業でのオリジナル帳票もデジタルペーパーに入れて、書き込むようにすればあらゆる職場で同じ効果が期待できそうです。

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次に、生産性向上の例です。東京都内の医科大学病院に務める救命救急センター准教授のケース。研究や教育にまつわるやりかけの仕事の対応で困っていたそうです。それが、デジタルペーパーを導入することで一変しました。

准教授は、仕事の資料をPDFにして、デジタルペーパーにやりかけの仕事を集約。デジタルペーパーに入れた学会での講演や講義資料、雑誌原稿の校正などへ手書きで追記。会議や学会のすき間時間にそれらの仕事を進められるようになりました。すき間時間を無駄にすることがなくなり、生産性向上が実現したのです。

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「社員もラク」という3つ目の効果も。福岡県にある訪問介護事業などを行う法人での例です。デジタルペーパー導入前は、訪問介護の内容を所定の帳票に書き込み、その帳票をオフィスでスキャンし、PDFを全スタッフで共有していたそうです。

現在は、その帳票をデジタルペーパーにしてインターネット経由で介護記録を送信できるようになり、スタッフが直行直帰できるようになったそうです。外仕事の社員の仕事がラクになっただけではなく、介護記録の自動振り分けなども組み合わせることで、ランニングコストの90%程度を削減することにも成功しました。

「書く」ことはアイデアを深めること。「働き方を変える」デジタルペーパー

–たっぷり触らせていただいてありがとうございました。最後に「働き方を変える」という面で、デジタルペーパーに込めた思いをお伺いできればと思います。

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関崎:ソニーは、モノを作るだけではなく「ライフスタイルを変えていく」という理念で商品を作っています。

紙からデジタルペーパーに置き換えることで、書くことがもっと楽しくなります。アイデアを生み出すにはやはり、手を動かして頭で考えたいものです。自由なレイアウトでアイデアを書き出せる点が強みだと思います。

北島:手書きへの障壁を外す点もあります。今まで手書きだと、紙がもったいないという意識がオフィスではあったかもしれません。それがデジタルペーパーで変わります。

「まさに紙」の驚きと、書いた瞬間からデジタルデータの嬉しさ。この喜び、次はあなたの職場で

デジタルペーパーを実際に使うと、書き心地も音も「まさに紙」で驚きました。また、書いた瞬間からデジタルになるのも嬉しいです。デジタルデータをプリントして、そこに書き込み、それをまたスキャンしてデジタルに戻す、という手順は全く必要なくなります。

書くことで思考を深め、書いた瞬間からデジタルデータとなった情報を社内ですぐにシェアできるデジタルペーパー。ビジネスの効率化、アイデアを深めるという2つのポイントから、デジタルペーパーで「働き方が変わる」のです。次はあなたの職場が変わる番かもしれません。